当院では、骨密度検査、腰椎レントゲン、採血を行い、骨粗しょう症の診断と骨量の減少を早期発見し、適切な予防や治療につなげていきます。
骨粗鬆症とは、骨がもろくなり骨折を起こしやすくなった状態の事です。閉経、カルシウム摂取不足、運動不足、喫煙や飲酒などの生活習慣も影響して骨量が減少します。高齢になり骨折すると、日常生活の機能や生活の質が低下してしまいます。骨粗鬆症になっても痛みなどの症状はほとんどないため、検査してその状態を把握しておく必要があります。
症状の有無やその内容、既往症などについてうかがった上で、腰のレントゲン、骨密度、血液検査などを行って総合的に診断していきます。
レントゲンは、気づかないうちに背骨が折れている「いつのまにか骨折」になっている事があるので撮影します。20歳の頃と比較して2cm以上身長が縮んでいるなどの要素に該当する方は、骨が弱くなって骨折を起こす危険性があります。
骨の強さは骨量と骨質の2つの要素によって決まります。骨量は骨のカルシウム濃度の事で、骨密度検査で測ることができます。骨質は骨の中のコラーゲンの働きによりますが、これば血液検査で調べることができます。密度が保たれているのに、骨粗しょう症によって骨折を起こしてしまう人は骨質が低下している可能性があります。
骨粗しょう症は薬を使って治療しましょう。骨折は寝たきりになる原因の第3位です。薬の使用は骨折の予防になることがはっきりしています。骨粗しょう症では腰痛などの症状がない方がほとんどですが、骨粗しょう症の結果要介護にならないようにしっかり治療しましょう。
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■骨吸収抑制薬
ビスホスホネート(BP)、抗RANKL抗体、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM) -
■骨形成促進薬
副甲状腺ホルモン、抗スクレロスチン抗体 -
■そのほかの薬剤
活性型ビタミンD3、ビタミンK2 など
●骨折リスクが低い例/SERMあるいはエルデカルシトール
●骨折リスクが高い例/BPあるいはデノスマブ
●骨折リスクがきわめて高い例/
テリパラチドあるいはロモソズマブを使用します。

必要な栄養素をたっぷりとり、バランスの良い食事を心がけます。リン酸・脂質・糖質・酸性食品の食べ過ぎは禁物です。

骨に負荷をかけることで、骨量を増やし丈夫にします。また筋力を増やすことで骨への負担軽減とバランス改善していきます。